トランプ氏、安倍氏が贈った金装飾のゴルフクラブ返却…「就任前にもらったから申告の要件に当たらない」

image

安倍首相がトランプ氏に贈ったゴルフクラブと同モデル。本間ゴルフ製でヘッドが「ベレスS-05」、シャフトが「アーマック・インフィニティー」の5つ星=18日午後、東京・新宿の本間ゴルフ新宿南口店(撮影・梶川浩伸)

【NEWSIS】ドナルド・トランプ前米大統領が、自身や家族が外国政府から受け取った贈り物を報告しなかったとの批判を受けて、故・安倍晋三元首相が贈った金装飾のゴルフクラブを米国立公文書記録管理局(NARA)に返すことを明らかにした。米国の政治専門メディア「ザ・ヒル」が11日(現地時間)報道した。

 トランプ前大統領は自身のソーシャル・メディア・プラットフォームで、「捜索後にゴールド(金メッキ!)のドライバーを見つけることができたことをお知らせできて、うれしい」「私の友人で日本の元首相・安倍晋三がくれたドライバーは、フロリダ州パームビーチ郡にあるトランプ・インターナショナル・ゴルフ・クラブのロッカールームで、ほかのゴルフクラブと一緒にあった」と述べた。

 トランプ前大統領はまた、安倍元首相からプレゼントされた金装飾のゴルフクラブについて「それは一度も使われたことがない」と説明した。

 そして、「このクラブは就任前に私がもらったもので、申告の要件に当たらないとのことだが、それでもNARAに渡す。我が社は年に数千本のクラブを購入している!」とも書いた。

 米下院の民主党議員らは先月、「トランプ前大統領とその家族は同氏の在任期間中、外国政府から受け取った計30万ドル(約4000万円)相当の価値を持つ100以上の贈り物を公開しなかった」と批判する報告書を出した。

 NARAによると、外国首脳からの贈り物は米国国民の財産だという。大統領は外国の民間人から受け取った415ドル(約5万5000円)未満の一部の贈り物を保有することができるが、その金額を超える贈り物を保有する場合は、大統領の税金申告時に申告しなければならないとのことだ。

 トランプ前大統領がクラブをNARAに渡したのは、米司法省が任命したジャック・スミス特別検察官が機密資料の取り扱いを調査する過程で起こったことだ。

 米連邦捜査局(FBI)がフロリダ州パームビーチ郡にあるトランプ前大統領の別荘マー・ア・ラゴ邸を家宅捜索した結果、在任期間中に保管された機密資料が発見された。大統領記録法では、大統領職から退任してホワイトハウスを離れた後は、大統領の資料をNARAに渡して保管するよう規定されている。

 トランプ前大統領は現在、別の法的な問題で争っており、今月初めに事業記録偽造に対する34件の重犯罪に対して無罪を主張した。同氏は犯罪で起訴された最初の米国合衆国大統領となった。

パク・ジュンホ記者