住宅メーカー「顧客満足度」トップはどこだ? 価格面でも断然の日本一

一戸建て編(3)

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売却は早めに、購入は様子見(写真はイメージ)

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ハウスメーカー注文住宅ランキング(C)日刊ゲンダイ

 一戸建て住宅といっても、住宅メーカーが多く、どこに依頼すればいいのか悩む。参考になりそうなのが、実際に一戸建て住宅を建てた人がどの程度満足しているかを調べた「顧客満足度」調査だ。
 オリコンでは、各種の顧客満足度調査を実施しているが、一戸建て住宅の調査は2022年で8回目となる。22年調査では、過去12年以内に注文住宅を新築した1万6130人が対象だから、満足度調査として、それなりに説得力がある。
 それによると、トップは積水ハウス、大和ハウス工業といった大手住宅メーカーではなく、規模的には中堅クラスのスウェーデンハウスだった。総合ポイントは一覧表にあるように唯一80ポイント台で、2位以下に大きな差をつけている。
 スウェーデンハウスは社名からも分かるように、北欧風の特色ある外観デザインが特徴だ。2×4インチの角材で床、壁、天井の六面体を形成する2×4(ツーバイフォー)工法なので、構造的に地震や火事などに強く、省エネ性能に優れているといわれる。
 スウェーデンハウスは、オリコンの顧客満足度調査において8年連続トップ。もっと言えば、「住居の性能」「設備・内装の質」「アフターサービス」など13項目すべてにおいてトップで、総合ランキングでも圧倒的な評価を得ている。

 ただし、その分、価格が高いのが、もうひとつの特徴でもある。
 積水ハウス、大和ハウス工業などの住宅メーカー大手の1棟当たりの単価は4000万円前後で、床面積3.3平方メートル当たりの坪単価は60万円から80万円程度といわれるのに対して、スウェーデンハウスは5000万円から6000万円かかり、坪単価は80万円から100万円といわれる。
 大量生産・大量販売を徹底したローコストメーカーの住宅なら、2000万円程度で立派な一戸建て住宅が建つが、より満足度を高め、プライドを満たすためには、その何倍もの出費を覚悟しないとならないわけだ。
 さて、「満足度」か「価格」か。悩ましい問題だ。 (つづく)
(住宅ジャーナリスト・山下和之)