延岡市の“ブリ御殿”「日高家住宅」が国の重要文化財に指定へ

宮崎県内では24件目の指定です。
ブリ御殿として知られる延岡市の「日高家住宅」が、国の重要文化財に指定されることになりました。
これは、23日、国の文化審議会が、延岡市赤水町の「日高家住宅」を重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申したものです。
「日高家住宅」は、明治時代、画期的な定置網「日高式大敷網」を発明した日高亀市が、ブリ漁で富を築いて建築。地元では「ブリ御殿」の愛称で知られています。

現存する建物は、明治中期から大正初期にかけて建てられたもので、およそ3500平方メートルの敷地に木造2階建ての母屋と、レンガ造りのくん製棟が設けられています。

このうち、母屋は、床柱や床の間に貴重な「黒柿」が使われているほか、一部には、大正時代に流行した西洋風のデザインが用いられるなど、質の高い近代和風住宅となっている点が評価されました。

また、くん製棟は、2種類のレンガを組み合わせた特徴的な造りをしていて、加工したブリを県外に出荷していた当時の水産業の活気を今に伝えています。

(ブリ御殿を建築した亀市の玄孫 日高保彦さん)
「日本の水産業界に与えた影響や宮崎・延岡の地から画期的なブリ漁が広がった歴史とか、そういうものを含めて皆さんに知っていただきたい」

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日高家住宅が指定されると、県内の重要文化財は24件となります。