2026年9月開催!注目の展示会5選から見えてくる「つながる力」のヒミツ

2026年9月開催!注目の展示会5選から見えてくる「つながる力」のヒミツ

専門家が語る「つながる力」の重要性

展示会営業マーケティングの清永健一氏は、今回の展示会で「何が新しいのか」以上に、「何と何をつなごうとしているのか」に注目してほしいとコメントしています。

例えば、ギフトの世界では伝統の技と現代の暮らし、日本と海外市場をつなぐ動きが見られます。物流では、人、倉庫、車両、ロボット、在庫、データをつなぐことで、部分最適から全体最適へと進化しようとしているそうです。エネルギー分野では、発電技術だけでなく、「つくる・貯める・運ぶ・使う」を一つのシステムとしてつなぐことが問われています。

また、溶接は文字通り「モノとモノをつなぐ」基盤技術ですが、ここでは熟練技能とAI、ロボット、検査DXをつなぐ動きが加速。そして観光では、地域と旅行者、文化と体験、健康や食と旅をつなぐことで、「旅行する理由」そのものが多様化しているとのことです。

清永健一氏の著書と本人

展示会会場を歩く際は、商品や技術そのものを見るだけでなく、その間に生まれている「新しいつながり」に注目すると、少し先の市場変化を読み取れるでしょう。

2026年9月の展示会トレンド3選

1. 「単品の性能」から「つないだときの価値」へ

これからの展示会では、単独の商品や技術だけで価値を語るのが難しくなっているようです。例えば、物流の搬送ロボットも、在庫管理や受発注、輸配送と連携しなければ全体の効率化にはつながりません。会場では「この製品は何ができるのか」だけでなく、「前後の工程や別のシステムと何をつなげようとしているのか」に注目すると、市場の変化がより分かりやすくなるでしょう。

2. 「古いか、新しいか」ではなく、どう組み合わせるか

新しい技術が登場すると、古い技術や仕事が消えるという議論になりがちですが、9月の展示会からは少し違う姿が見えてきます。ギフトショーのテーマは「伝統と革新」であり、職人技を現代の暮らしにつなぐ提案が行われます。国際ウエルディングショーでも、熟練技能とAI、ロボット、自動化技術を組み合わせる動きが見られます。古いものを新しいものに置き換えるのではなく、蓄積されてきた価値を新しい技術や市場につなぎ直す発想が重要視されています。

3. これまで別の市場だったものが、隣り合い始めています

新しい市場が生まれる前には、それまで別々だった産業やテーマが近づいてくることがあります。エネルギー展示会に「熱」が独立した展示会として登場することや、観光展示会にウェルネスやガストロノミーといったテーマが設けられることなどが、そのサインです。こうした展示会の新設展や新ゾーン、特別企画は、市場の境界線が動いていることを示しており、これまでニッチだったテーマが新しい産業として認知され始める「メジャーデビュー」と見ることもできるでしょう。

2026年9月開催 注目の展示会5選

(1)第102回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026

日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市です。今回のテーマは「伝統と革新」。職人技、素材、産地の物語を残しながら、現代の暮らしで実際に使いたくなる形へ変えている商品に注目すると、新しい価値創造のヒントが見つかるかもしれません。

(2)国際物流総合展2026

物流・ロジスティクスの大型専門展示会で、テーマは「知恵と技術で、物流の未来を切り拓く。」。前回注目された「物流の2024年問題」の次として、人手不足を解決するための個別の自動化だけでなく、倉庫、在庫、搬送、ピッキング、輸配送、そして人をデータでどうつなぐか、という視点で見ると、物流の次の変化を捉えやすいでしょう。

(3)第26回 SMART ENERGY WEEK[秋]

水素・燃料電池、太陽光発電、二次電池、スマートグリッド、風力発電など、カーボンニュートラルに関わる技術が集まるエネルギー総合展です。発電技術単体ではなく、エネルギーがどう流れ、貯められ、運ばれ、利用されるかという一連のシステム全体に注目すると、カーボンニュートラル実現への道筋が見えてくるでしょう。今回初開催される「[国際]熱エネルギー展」も注目です。

(4)2026国際ウエルディングショー

溶接・接合、切断技術とその周辺の最新製品・加工システムが集まる国内最大級の専門展示会です。今回のテーマは「未来をつむぐウエルディング・トランスフォーメーション-SMART CRAFT×DEEP TECHNOLOGY-」。金属同士の接合だけでなく、人の技能とAI、熟練技術とロボット、加工と検査、現場とデータといった異なる要素がどうつながろうとしているのかに注目すると、日本のものづくりが目指す方向性が見えてくるでしょう。

(5)ツーリズムEXPOジャパン2026

国内・海外・訪日観光に関わる国・地域、観光事業者、関連企業などが集まる日本最大級の総合観光イベントです。2026年のテーマは「進化する旅のカタチ」。これまでの目的地中心の旅行から、「旅×何か」という目的が多様化するトレンドが見て取れるでしょう。新たにテーマとして設けられたウェルネスツーリズムやガストロノミーツーリズムにも注目です。

展示会は「大人のテーマパーク」

五感を使ったリアルな体験を提供する展示会は、企業にとって重要なマーケティング手段であり、特に経営資源が限られた中小企業にとっては、自社の価値を国内外に発信する貴重な場です。オンライン化やAI化が進む現代において、顧客とのリアルな接点を持つことの重要性はさらに高まっています。

株式会社展示会営業マーケティングが実施した調査では、「AI時代に対面展示会の重要性が高まる」と回答した出展者は69.6%、来場者は67.9%に上りました。また、来場者の93.4%が今後も展示会に参加したいと回答しており、検索やAIで情報を得られる時代だからこそ、現場でしか得られない一次情報へのニーズが高まっていることがうかがえます。

国内外の最新技術や製品が一堂に会する展示会は、業界の最新動向や未来が見える「大人のテーマパーク」とも言えるでしょう。ブース単体だけでなく、その隣に何があるのか、異業種の企業がなぜ出展しているのか、といった視点で会場を歩くと、これから産業同士がどこでつながっていくのかを示す、一種の未来地図が見えてくるかもしれません。ぜひ、2026年9月の展示会で、新しい「つながり」を発見してみてくださいね。

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