スポーツの未来を切り拓く!ローザンヌで開催された「バーチャルスポーツフォーラムプラス」が熱かった!

スポーツの未来を切り拓く!ローザンヌで開催された「バーチャルスポーツフォーラムプラス」が熱かった!

バーチャルスポーツの国際的な動き

JSCが運営するハイパフォーマンススポーツセンター(HSPC)は、2023年11月からワールドローイングとバーチャルスポーツに関する国際共同研究を進めてきました。そして、2024年度からは「バーチャルスポーツフォーラム」を開催し、国際オリンピック委員会(IOC)や国際競技連盟など、さまざまな団体と協力して、国際的なトレンドや将来の展望について議論を重ねてきました。

今回のローザンヌでの開催は、バーチャルスポーツの取り組みが検討段階から具体的な行動へと進んでいることを示しています。「オリンピックEスポーツゲームズ」への期待が高まる一方で、多様な課題も浮き彫りになり、国際的な対話がますます重要になっています。

開会挨拶で語られたビジョン

開会挨拶では、オリンピック・キャピタルであるローザンヌが、世界のスポーツ発展を牽引する情報発信拠点としての役割が強調されました。ローザンヌ・オリンピック・キャピタル財団ディレクターのセバスチャン・グリースマー氏の歓迎の言葉に続き、ワールドローイング会長のジャン=クリストフ・ロラン氏は、JSCとの「ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ」というコンセプトに基づいた協働に感謝を述べました。

スーツを着た男性が壇上でスピーチをしている様子。

さらに、このフォーラムがスポーツとイノベーションを結びつける国際的なハブになっていることに触れ、バーチャルスポーツが世界中でウェルビーイングとインクルージョン(包摂)を促進する重要な役割を担うことを力強く語りました。

IOC基調講演:eスポーツの可能性

IOCメディカル&サイエンティフィック・ディレクターのジェーン・ソーントン氏が「eスポーツ医・科学の観点から見るeスポーツの可能性」をテーマに基調講演を行いました。パフォーマンスや参加機会だけでなく、アスリートの健康やウェルビーイング、そして包括的なケアがいかに大切かが強調されました。

ローザンヌで開催されたバーチャルスポーツフォーラムプラスで、女性が講演を行っている様子。

セーフガーディング、傷害予防、メンタルヘルス支援、クリーンスポーツといったIOCの取り組みは、従来の競技だけでなく、eスポーツやバーチャルスポーツの分野でもますます重要になっていると説明されました。

国際競技連盟の取り組み紹介

各国際競技連盟からは、バーチャルスポーツの具体的な事例が紹介されました。

  • UCI(国際自転車競技連合): サイクリングeスポーツのプラットフォーム革新、競技フォーマット、グローバル展開について。

  • ワールドローイング: 進化するインドア/バーチャルローイングの最新動向と中長期戦略。

  • ワールドトライアスロン: リアルとバーチャルの要素を融合した「Eワールドトライアスロン選手権」の公式世界選手権化。

  • FIBA(国際バスケットボール連盟): NBA2Kを基盤としたeFIBAの国際展開と参加国の拡大。

2026年3月17日にローザンヌで開催された「VIRTUAL SPORTS FORUM PLUS」で、講演者がマイクを持ってプレゼンテーションを行っています。

ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ:諸外国の事例

日本、シンガポール、オーストラリアの代表者が、バーチャルスポーツを各国のスポーツシステムにどう組み込んでいるか意見を交換しました。スポーツサイエンスやテクノロジーへの投資、そして分野を超えた連携が、エリートスポーツの成果を地域社会のスポーツ参加へと広げる新たな道筋を生み出していることが共有されました。

スーツを着たアジア人男性が壇上でマイクに向かって話している様子。

ゲーム技術とフィジカルスポーツの融合

パネルディスカッションでは、ゲームやデジタル環境がフィジカルスポーツにどう応用されているか、活発な議論が展開されました。競技ゲーム文化とアスリートのトレーニング・パフォーマンスの融合、そしてバーチャルな形式を通じて、特に若い世代の新たな参加者を増やす機会が広がっていることについて話し合われました。

イベント会場のステージで、4人の男性がパネルディスカッションを行っている様子です。

オールジャパン体制でバーチャルスポーツを推進!

日本は、バーチャルスポーツとeスポーツの発展に向けて、多くの関係者が協力する「マルチステークホルダー型」の取り組みを進めています。これが日本のスポーツ政策における新たなフロンティアであり、オールジャパンでの統一戦略が具体的な価値を生み、良い変化を促していることが強調されました。

スーツと眼鏡をかけた男性が演台に立ち、マイクを前にプレゼンテーションを行っている様子。

これらの取り組みは、バーチャルスポーツやeスポーツが国のスポーツ政策でますます重要になっていること、そして東京2020大会のレガシーを広げる役割を果たしていることを示しました。

コミュニティ連携による社会的インパクト

別のパネルディスカッションでは、バーチャルスポーツが社会にどのような良い影響を与えられるかを探求しました。スポーツを通じて社会的インパクトを生み出す具体的な事例や課題が紹介され、バーチャルスポーツのエコシステムが、世界中でスポーツへのアクセス拡大、デジタルリテラシーの向上、そしてコミュニティの活性化にどう貢献できるかが議論されました。

会議室でパネルディスカッションが行われており、4人のパネリストがステージに座り、そのうちの一人がマイクを持って話しています。

「バーチャルスポーツの最大の可能性は、エリート競技だけでなく、すべての人にスポーツへの参加機会を広げることにあるのではないか」という見解が、重要な論点として示されました。

「ローザンヌ宣言」発表!

フォーラムのクライマックスとして、ワールドローイング会長のジャン=クリストフ・ロラン氏とJSC理事長の芦立訓氏が、バーチャルスポーツの持続可能で国際調和的な発展を目指す「ローザンヌ宣言」を発表しました。

スーツ姿の2人の男性が壇上で笑顔で並び、バーチャルスポーツやeスポーツに関する「ローザンヌ宣言」と記された文書を手にしている。

これは、ワールドローイングとJSCがバーチャルスポーツの未来を形づくり、その健全性を守っていくという強い決意を示すものです。

閉会とこれからの展望

IOC委員のン・セル・ミアン氏は、バーチャルスポーツの国際的な重要性が高まっていることに加えて、JSCとワールドローイングが提唱する「ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ」というコンセプトが果たす社会的役割の大きさを強調しました。

スーツを着た男性が「バーチャルスポーツフォーラムプラス」の壇上で講演している。

参加者は、イノベーション、インクルージョン、そしてコラボレーションがバーチャルスポーツの発展にとって非常に重要であることを再認識しました。JSCとワールドローイングは、これからも協力関係をさらに深め、より高いレベルへと発展させていくことを確認しました。

会場では、JSC/HPSCのポスター発表も行われ、東京2020大会のレガシー推進や、オールジャパンでの取り組みが積極的に発信されました。これらの活動を通じて、新たなネットワークの構築・強化にもつながったようです。

モダンな会場で、若い男性がコンセプト2のローイングマシンをデモンストレーションしています。

関係者からのコメント

芦立 訓(独立行政法人日本スポーツ振興センター 理事長)
「バーチャルスポーツフォーラムを2年連続で開催し、東京2020大会から5年という節目の年に、オールジャパンで積み重ねてきた成果を、ここローザンヌにおいて『フォーラムプラス』へと発展させることができ、大変嬉しく思います。今後は、この機運を国際的な連携枠組の拡大へとつなげ、ハイパフォーマンス領域で培われた知見をライフパフォーマンスの分野へ幅広く応用し、地球規模の課題解決に貢献してまいります。」

ジャン=クリストフ・ロラン(ワールドローイング会長)
「バーチャルスポーツフォーラムプラスは、バーチャルスポーツの未来を切り拓く重要な節目です。ワールドローイングは東京2020大会のレガシーを基盤に、JSCとの連携協定のもと、スポーツイノベーションを社会的価値へ結びつける取組を推進してきました。本フォーラムを通じ、バーチャルスポーツが信頼性・包摂性・持続可能性を備えて発展していくための基盤が強化されたと確信しています。」

国際的な注目も!

このフォーラムは、IOCやワールドローイングだけでなく、主要な国際スポーツメディアでも取り上げられ、世界中で大きな関心を集めました。

バーチャルスポーツのこれからの発展に、ますます目が離せませんね!

コメント