空き家の税金はどうなる? 実家を管理する人が誰もいないときの注意点とは

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近年、社会問題になるほど空き家が増えています。「将来的に実家が空き家になる可能性が高い」「親から相続した実家が空き家になっている」という方も実際に多いのではないでしょうか?
空き家にしたままでも特に問題はないだろう、と考える方もいるかもしれませんが、実は空き家を保有しているだけで税金が発生します。空き家の所有者宛てに納税通知書が送付されますので、支払期限までに納付を完了させなければいけないのです。
本記事では、空き家に発生する税金について詳しく解説します。その他にも空き家を保有するにあたって注意が必要な「特定空き家」についてまとめていますので参考にしてください。

空き家を保有していれば税金が発生する

住宅や土地を所有している場合、人が住んでいるかどうかは関係なく「固定資産税」「都市計画税」が課税されます。
納税通知書が毎年1月1日時点での所有者に送付されたら、速やかに支払いを済ませましょう。納税を怠ると、納税の義務がある方の給与や預貯金口座など資産が差し押さえの対象となって、強制的に徴収されるリスクが高まります。
また、住宅は居住しないままでいても劣化しますから、税金以外にも空き家を維持するための費用も用意する必要があります。

固定資産税と都市計画税

固定資産税とは、土地、家屋、償却資産といった固定資産を所有する方に対し、市区町村が課す税金です。固定資産税の課税標準額に原則1.4%の税率を掛けた額が納税額となります。
空き家が市街化区域にある場合には、市町村税(東京23区の場合は都税)である都市計画税も課せられます。
都市計画税とは、都市計画法に基づいて実施する都市計画事業、土地区画整理法に基づいて実施する土地区画事業の費用に充当することを目的にした税金です。空き家が都市計画税の課税対象かどうか不明な場合は、所在地である自治体へ確認してください。
固定資産税、都市計画税ともに「固定資産税等の住宅用地特例」によって、減税措置を受けられます。適用要件は「住宅が建っていること」ですから、空き家も特例の対象です。

【住戸一戸につき敷地面積200平方メートルまでの部分】

●固定資産税:価格の6分の1
●都市計画税:価格の3分の1

【住戸一戸につき敷地面積200平方メートルを超える部分】

●固定資産税:価格の3分の1
●都市計画税:価格の3分の2

税金以外に空き家の管理・維持費用も発生する

空き家にかかる費用は、固定資産税や都市計画税だけではありません。空き家を所有するには、以下のように管理・維持するための費用が発生します。

●火災保険料
●電気料金
●ガス料金
●水道料金
●町内会費

そのほかにも、空き家の資産価値を失わないためには、家屋の破損や倒壊を防ぐための修繕費用、庭の除草・剪定費用などが必要です。また、空き家へ通う際のガソリン代や公共交通機関料金といった交通費も、管理・維持費用に含まれると認識しておきましょう。

税額の優遇措置がなくなる「特定空き家」にならないように注意が必要

自治体から「特定空き家」に指定された場合、固定資産税、都市計画税ともに「固定資産税等の住宅用地特例」から外されてしまいます。そうなると、固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍になるリスクが高く、空き家の所有者からしたらデメリットしかありません。税金の負担を増やさないためには、特定空き家に指定されないように管理する必要があるのです。
特定空き家に指定される可能性が高い状態は以下のとおりです。

●空き家に老朽化や損壊が見られる、放置したままでいると倒壊などの保安上における危険性が高い
●ゴミの放置による異臭、害獣の繁殖など衛生上有害がある
●庭木の枝や雑草などが伸び放題、建物に落書き、ごみの散乱など、適切な管理が行われていないことにより周囲の景観を損なっている
●不審者の侵入など、近隣住民の生活に悪影響を与える可能性が高い状態

実家の空き家対策について家族間で話し合っておこう

空き家になった実家を誰が所有するのかだけでなく、固定資産税や都市計画税、そのほかに発生する費用について、両親を含む親族間で事前に話し合っておくことが大切です。
親が亡くなってから「土地や住宅をどうするのか」「誰が所有するのか」となるようでは、残された親族間でトラブルに発展するかもしれません。
また、空き家を所有したものの、管理を怠って特定空き家に指定されないように注意が必要です。特例を受けられなくなって、税金の負担が増えてしまいます。

出典

総務省 固定資産税

総務省 都市計画税

NPO法人空家・空地管理センター 特定空き家とは

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部